日本では、選挙で首相が変わるのが普通ですし、よくニュースに出てくる、いわゆる先進国でもそれは当然のことなので、「選挙で政権交代」はつい当たり前のことと思ってしまいます。
しかし、世界中を見回せば、決して当たり前ではありません。西ヨーロッパ諸国、旧大英帝国を構成していた国々を除けば、日本を含めたわずかな数の国々だけが、選挙での政権交代に成功しているのです。韓国にしても、政権を離れた前大統領が裁判にかけられなくなったのは最近です。多くの国が、激しさは別にして、今中東で起きているような形で政権が変わっているのが現実です。そうした中、マレーシアのマハティール首相が非常な長期政権の後に動乱もなく首相の座を離れたことは、驚くべきことです。この事実は、マハティール氏が非常に有能でかつ高潔な人格を兼ね備えた人物であることを示しています。
マハティール氏のような例外的な人物を得た国か、長く安定した国かでないと、人々にとって選挙の結果を受け入れることは決して容易ではないのです。言葉を変えれば、民主主義は簡単には根付かないものだということです。
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