「赤字は罪悪」
これは、故松下幸之助氏の言葉です。
20代の終わりにこの言葉だけを聞いて、最初に感じたのは「何でも金か」というような拝金主義への反発でした。
しかし、この言葉には続きがあるのです。それを知って、いい言葉だなと思うようになりました。続きの言葉の主旨は次のようなものです。
物を売るとは、他の人や企業が作ったものを買って来て、そこに自分の工夫を加えて、世の中に提供し、そのお返しとして代金を頂くことだ。
あなたが使う他の人や企業がつくった物の値段は、世の中がそれだけの価値があると認めている数字だ。
あなたが赤字を出すということは、世間様から価値のある物(部品)を集めて来て、部品のバラ売り以下のものに仕上げているということだ。そんな人様の仕事の価値を減じるようなことは罪悪以外のなにものでもない。
人件費の扱いをどう考えるかなど、突っ込みどころはあるでしょうが、「赤字は罪悪」という言葉は、自分の仕事が世の中の多くの人に支えられていることを気づかせてくれる言葉だと思います。
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