2011年1月30日日曜日

やがて上司になるあなたへ(3) 会議は一種類ではない

会社では、たくさんの会議が開かれますが、そこにはいくつかのタイプがあることを意識することが大切です。会議を「何人かの人が集まって、言葉を交わす場」程度にしか考えていないと、仕事の効率は落ちますし、みんなにとってのストレスの種になります。

私は、会議を少なくとも7つのタイプに分けています。
  • 議論
  • 伝達(指示)
  • 報告
  • ヒアリング
  • 説明
  • 交渉
  • 相談
です。 それぞれ会議の進め方はまったく違います。これから、それを説明します。

2011年1月6日木曜日

やがて上司になるあなたへ(2) 部下に利害調整をさせてはいけない

何人かで仕事をしていれば、必ず利害対立が生じます。

俗な例を挙げれば、誰かが余計に仕事をしてくれれば楽になるので、評価が同じならできるだけ他の人に仕事をしてもらった方が得です。だから、仕事、特に面白くない仕事の押し付け合いが生じます。スポーツの人気のないポジションも同じ構造ですね。

もちろん、現実の仕事では、部下の得手不得手、予算の最適配分などが絡み合い、もっと複雑な、時には気付きにくい利害対立が日常的に発生します。

この利害対立を、「部下を集めて、みんなで話し合って、役割分担を決めること」=利害調整で解決しようとすることは、避けましょう。

部下を交えた話合いをするということは、部下の間で対立している利害をくっきりと浮かび上がらせることに他なりません。ですから、必然的に、話合いは、(本音のレベルでは)嫌な仕事の押し付け合いになってしまいます。その結果、自分たちの間に利害の対立があることを、部下は実感します。そして、それは部下達の感情的なしこりとなって、チームの士気はあっと言う間に低下します。同時に、あなたには、職場管理ができない無能な上司というレッテルが張られることでしょう。

あなたがなすべきなのは、押し付け合いになりそうな仕事に気を配り、あなたの指示で、それが小さな内に部下に公平に分け与えることです。「嫌な仕事をしろ。」という指示を出すのです。

その嫌な仕事は、必要な仕事であるはずです。あなたの指示は部下に理解されます。もし、それが必要な仕事でないなら、あなたは、あなたの責任で、その仕事をやめれば良いだけです。必要なら、嫌であっても、あなたの上司に仕事の中止を上申すべきです。それが、上司としてのあなたの大切な仕事です。あなたの上司が有能であれば、あなたの上申を業務効率化のよい提案として、評価してくれるでしょう。あなたの上司が無能であれば、・・・、黙って放ったらかしにしておくのも一手かもしれません。