2016年8月2日火曜日

「神」について考える・・・

ここ数年、西欧の「神」という概念に関して、放送大学その他からいくつか印象的な話を聞いたので、紹介します。記憶に頼った話なので、不正確な部分はあるかもしれませんが、物の見方としての話題です。

一つは、「ベニスの商人」の敵役シャイロックの商売に関係する話です。シャイロックは、金貸しであった訳ですが、かつて西欧社会では利子を取ることは神の領分を犯す行為であるために、許されない行為(=悪)であったそうです。その発想は、利子を取ることは、神の領分である時間を商売にすることだから許されないということだったそうです。

もう一つ、知識を得ることは神に仕えることであるから、その知識を金に変える行為、私塾ですね、もまた同様に悪であったそうです。

是非はさておき、なんとなくそれなりに筋の通った理屈であるように思いますが、そうであるならば、今なぜ西欧で金融業や教育が盛んなのかということになります。

 まず、利子ですが、これは商人が盛んに教会に寄付をすることで、自分たちの行為が信仰に役に立つという実績を積み上げることで、教会の解釈を変えていったそうです。

教育の方は、一人での教育はNGだけど、公的な形で多くの人に知恵を授けることは神の教えに叶うという解釈であったそうです。このあたりが、英国などの私立の「パブリックスクール」の出自であるみたいです。