私は、毎週○曜日の13:00からというように設定される定例のミーティングが嫌いです。
だからといって、定例ミーティングを否定するつもりはありません。定例でなければならない場合もあるからです。それは、参加者の時間調整が非常に難しい場合と、同じ内容であっても繰り返しが大切な場合です。参加者の時間調整が難しい場合とは、組織をまたぐ(=一緒に仕事をしていない人の間で持つ)会議を開催する場合が典型です。同じ内容であっても繰り返しが大切な場合とは、仕事前の職場安全などルールの遵守を徹底する場合等です。いずれも、事前の準備に従って運営される定型的な会議です。
会社上部の会議は、間違いなく「参加者の時間調整が難しい会議」なので、定例会とすべきです。
ところが、どうもこれが、会議とはなんでもかんでも定例で開くものというイメージを固定化しているような気がします。
チームレベルの会議の実態をみると、定例ミーティングは、ただ集まるだけになり易く、時間の無駄になることが多いようです。
チームレベルでは、定例より、何かことがおきるたびに集まるイベントドリブン型のミーティングが適しているように、私は思います。もう少し正確に言うと、定例ミーティングは枠だけを月にⅠ回程度設定しておき、実質的なミーティングがイベントドリブンで行うことがよいように思います。
チームが過剰に最適化されておらず、チームワークが機能していれば、日常の課題はチーム内でその多くが自動的に解決されますし、進捗確認等は上司であるあなたが日々現場に出向いて部下と半分世間話半分仕事の話を10分もしていればできます。
そうした中、仕事の現場でミーティングが必要となる場合とは、部下の間で意見または利害の対立が生じた、何か新しい問題が出て来たときや、仕事の前提を変えるような新しい情報を共有するなどです。これは、いずれも仕事が止まる、もしくは止めなければならない状況です。そうであるならばい、次の定例ミーティングを待つ事は単なる時間の空費にすぎません。この種のトラブルは、時間を掛けずに解決することが大切な場合です。
という訳で、チーム程度の集団の定例ミーティングは、部下の日常的な働きを見ていない上司が、見ていないからこそ仕事の進捗を知りたくて開く、部下にとっては価値のないミーティングに陥り易いのです。
あなたが、定期的に、というより多分、沢山のミーティングを持ちたいと思う時は、チームが機能していない状態にあると考えた方がよいでしょう。原因が部下の間の利害対立であるならば、以前に書いたように会議はむしろ事態を悪化させます。ですから、あなたは、ミーティングを持ちたいと思ってしまう自分自信を掘り下げて、上司であるあなたが、あなた一人もしくはより上位の責任者が解決すべき課題を明らかにし、部下ではなく、あなたとあなたの上司とでその課題を解決と、それによるチームの立て直しを目指すべきです。
繰り返しになりますが、チームレベルでの定例ミーティングが価値があるのは、同じ内容であっても繰り返しが大切な場合、例えば安全のための習慣付け、機密管理の手順の徹底、月度の予算消費確認ですが、チームの仕事そのものというより、仕事以外の大切なこれらを確実に実施する場合に限られると、私は思います。