2010年4月14日水曜日

タイ国の政争、日本の政争

日本人の死者まで出たタイ国での政争と、日本の政争、ずいぶん違うなと思います。

タイ国の場合、富裕層、低所得層それぞれに指導者が現れて、国を2分しての政争となっています。一方が空港占拠して政権をひっくり返せば、他方が今回の騒乱を起こすといった具合です。アピシット氏、タクシン氏、その政治理念の良し悪しはさておき、多くの国民を行動に駆り立てることができるほどのリーダーシップを持っていることは間違いありません。

一方、日本の場合、最近とみに、政治家のリーダーシップの無さを嘆くことが多いわけですが、タイ国の状況を見ると、リーダーシップがないことも悪いことばかりではないかもしれません。たとえば、リーダーシップが無いから国民を行動に駆り立てることもできなく、結果として騒乱が起きないとも言えそうです。

ぼんやりと総中流と誰もが感じる無階層社会から、階層化社会へと向かっている日本に、階層を代表する指導者が現れることは、意外に危険なことかもしれませんね。